横浜の歴史【7】英連邦戦没者墓地

金属性の門を抜け、石畳のスロープを下ると第2の門がある。ここから一歩中に入ると、そこは静寂の世界。木々に取り巻かれ丁寧に手入れされた芝生の奥に、十字架がひっそりと建ち、その前には、同じ形の墓碑が整然と並ぶ。そのひとつひとつが戦没者の一人一人であるかのように見えて、その穏やかで厳粛なたたずまいに思わず息をのむ。
この墓地には、第2次世界大戦で祖国のために生命を捧げたイギリス連邦の人々、およそ2000人が眠っている。イギリスでは、戦死者は、その土地に葬る法律があるからだ。
イギリスのほか、インド、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアと、国ごとに5つのブロックに分けられ、石畳の道で結ばれている。オーストラリアのブロックにユーカリの木が植えられているのがとても印象的。
夕暮れに染まる墓標は、遠い祖国を夢見ているかもしれない。
住所:保土ヶ谷区狩場238
午前12時30分~午後5時
アクセス:JR保土ヶ谷駅から市バス77・78系統、神奈中バス15・17・46系統、京急井戸ケ谷駅から市バス79系統で児童遊園地下車徒歩5分
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